リレー日記

『誰かの為に闘うこと』(3年小川愛)

2019.07.10

リレー日記をご覧の皆様、こんにちは。

常にポジティブで明るく、どんな冗談でもすっかり信じ込んでしまう素直な同期、内藤孝穂からバトンを引き継ぎました、総合政策学部3年の小川愛と申します。梅雨の鬱陶しい日々が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

今回は3年生になった今、入部からの日々を振り返り、私が考えていることを書かせていただきたいと思います。

私は、高3の時に目にしたソッカー部のパンフレットにあった、
「慶應は誰かの為に闘った時、真の裁量を発揮できる」という言葉に強く惹かれ入部を決意しました。私がサッカー人生で一番大切にしている言葉とまさに同じだったからです。

「誰かの為に、魂の体現」

私が中高6年間を過ごした鹿児島の神村学園のサッカー部の合言葉です。中等部に入ったばかりの頃は、先輩方の背中を見てそうやって闘うものなのだと言葉の意味を深く考えもせずにサッカーをしていました。しかし親元を離れ仲間と共に寮生活をしながら、日本一を目指してサッカーに打ち込む中で、同じ目標を持った仲間の大切さを知り、信じて下さる先生、家族のありがたみを感じ、陰で支えて下さる方々の存在の大きさに気付かされ、この人達の為に結果で恩返ししたいと本気で思うようになりました。神村学園での6年間で、この言葉の本当の意味を身を持って学びました。そして「誰かの為に、魂の体現」をすることこそが私にとって一番大切なこととなり、原動力となりました。

大学でもそんな想いを体現出来るチームでサッカーがしたいと思っていた私は、パンフレットの言葉に強く共感し、そんなソッカー部女子で新しい仲間と共に闘いたいと思いました。しかし、入部すると同時にそれまでの環境との違いに戸惑いました。家族以上に同じ時間を共有し、本当の家族のように繋がった仲間と、ただ日本一という目標だけを追いかけていた高校時代とは違い、大学のソッカー部では、チームメイトそれぞれのサッカー歴、サッカー観はもちろん、バックグラウンドや部に求めているものは実に様々でした。大学生活も人それぞれ。今思えば、当然のことです。しかし、ソッカー部に入部したばかりの私は戸惑っていました。

振り返れば、神村学園での練習はとても厳しいものでしたが、6年間24時間365日、学校でも寮でもグランドでも一緒に育った仲間と切磋琢磨してきたことは、実は楽なことだったのかも知れません。チーム全員が合言葉のもとシンプルに一つになり、上手くはなくても強いチームであることを追求していました。逃げ道はなく他に選択肢もなかったという点において、頑張らないわけにはいかなかった、とも言えると思います。そのような頑張れる環境を与えていただいていました。

そんな6年間を経てソッカー部に入部した私は、基本的には練習やミーティングの時にしか集まらない多様なメンバーと、自分から上手にコミュニケーションを取ることが出来ず、目標や戦術を共有しようという働き掛けが出来ずにいたのだと思います。みんなの気持ちも聞けず、自分の気持ちも伝えられず、自分がサッカー人生において一番大事にしていることと言いながら、新しい環境の中で自分が誰の為に闘いたいのか分からなくなり、目標を失っていました。思うようなプレーも出来ずに、サッカーが楽しめなくなりました。

そんな時、卒業される先輩から「愛が言っていた通り、慶應の強みは誰かの為に闘うことだと思うよ。」「だけど、誰かの為に闘うには自分の為に頑張ることが大前提。」という言葉をいただき、ハッとさせられました。私は、誰かの為に闘うのかを迷う以前に、自分自身が闘う気持ちを失っていただけだということに気付かされました。まず、自分自身が誰かの為に闘うことを諦めてはいけない。サッカーをする最大の意義は変わらない。そう気付くと、すぐそこに見えてきたことがありました。試合に出られなくて本当はものすごく悔しかったのに、試合に出る私に頑張れと笑顔で声をかけくれる仲間。大学からサッカーを始めて一生懸命練習についていこうと自主練する仲間。日々の練習でも当たり前に自分の気持ちを体現し、常に闘う姿勢を見せ続けている仲間。責任を持って運営や部の仕事をする仲間。期待して下さるスタッフ、どんな時も応援してくださる保護者の姿があったこと。入部当初は気付く余裕がなく、目を向けようともしていなかったのだと思います。環境の変化に戸惑い、自分のことに一生懸命で上手く行かないことを周囲のせいにしていた自分を恥ずかしく思います。

3年生になった今、私はこのソッカー部で、誰かの為に闘いたいという強い気持ちを取り戻すことが出来たと思います。

怪我をしてプレー出来ない時期にも、自分が思うようにプレー出来ずサッカーを楽しめない時期にも、私に声を掛け続け支えて下さる方がいました。悩んだ時や落ち込んだ時に笑わせてくれる同期や後輩がいました。学連の仕事をさせていただく中でも、尊敬できる先輩に教えられることばかりです。この人の為に頑張りたい、この人の為にも絶対に勝ちたいと本気で思わせてくれる方々が近くにいるということを二度と忘れずにいたいと思います。

サッカーも実力の世界で、技術が一番という人もいるでしょう。でも私は、自分の想いをピッチで体現するプレーそのものに大きな価値があると思います。たとえ上手くなくても走ること、絶対に諦めないこと、闘う姿勢を見せることは出来ます。そして自分の為には諦めてしまいそうでも、誰かの為ならばもう一度踏ん張ることが出来る。そんなチームこそが真の裁量を発揮できるに違いないと思うのです。

7/12の早慶定期サッカー戦まで一週間を切りました。日頃私たちを応援し支えて下さっている方々、先輩方をはじめこの伝統ある素晴らしい舞台を創り上げて下さる方々へ、結果という恩返しが出来るように全ての方の想いを背負って最後まで粘り強く諦めず、仲間と共に闘います。

前期関東リーグ、思うような結果が出せていませんが、慶應の強みである誰かの為に闘う魂で早慶戦に勝利し、後期からの巻き返しを狙います。上手さではなく強さ、個ではなくチーム。上手く行かない時にこそ誰かのせいにではなく誰かの為に。きつい時は仲間、ベンチ、スタンドを見ること。必ず私たちを応援して下さる人がいます。感謝の気持ちでいっぱいです。

「慶應は誰かの為に闘った時、真の裁量を発揮できる」チームだと信じています。

「大切なのは、何を選択するかではなく、自分が選択した道をどう強く生きるか。」今年卒業された先輩からのこの言葉も私の宝物です。この言葉を胸に刻み、残り半分を切ったソッカー部での自分のサッカー人生を全うしたいと思います。

拙い文章でしたが、ご精読いただきありがとうございました。

『困難との向き合い方』(3年内藤孝穂)

2019.07.02

ホームページをご覧の皆様、こんにちは。

入学当初は無口で物静かだと思われていた彼女も、そろそろ本性が明かされてきました。同じく常盤木学園出身、共にセレクションの様な練習を毎日乗り越えてきた、1年髙橋佳里からバトンを受け継ぎます。総合政策学部3年の内藤孝穂と申します。早くも3度目のリレー日記となりました。今回は、日頃、私自身が心に留めている3つの言葉についてお話ししたいと思います。多少、バラバラとしてしまいますが、ご容赦いただければ幸いです。

「艱難汝を玉にす」
「苦がその人を 鍛えあげる 磨き上げる 本物にする」 坂村真民
高校3年生卒業間近、大学でも頑張ろうと部活動に励んでいた当時、私は今までにない大怪我を負いました。制服姿で病院へ送られ即入院、手術。理解と心の整理がつかず、全てが混沌としていた中、「約一年はサッカーが出来ないと思った方がいい」という医者からの言葉は今でも鮮明に覚えています。サッカーが出来ないことは、私にとって最大の苦しみでした。当時はその状況を受け入れられない私がいて、サッカーを観るのも辛かったです。そんな時、読んでいた書物でこの言葉と出会いました。まずは足を下げること、両足をつく、歩く、ジョギング、ボールを蹴る、抜釘をして再び歩くところからのリハビリ。何度も苦しくて悔しい思いをしたけれど、その度にそれが私を鍛えて、磨いて、さらに強くしてくれると信じ、この言葉を自分に言い聞かせ乗り越えてきました。意味のない困難はありません。意味があるから、困難が与えられる。困難がもたらす意味を良い方向へ導くかどうか、それは自らの手で導いていくものなのではないでしょうか。

「苦しさを楽しさへと変えていくこと」
前者の言葉と共に、私にとって忘れてはならない言葉です。
「可動域が増えた!」や「走っていいよ!」といった結果だけではなく、「ちゃんとやるべきことを達成出来た」や「今日はなんか良い感じだった」、「うまくいかなくても逃げなかった」、そんな自分の内面と素直に向き合って、リハビリの日々を楽しく前向きに送ってきました。リハビリの日々が楽しい?、なんて思う人もいるかもしれません。もちろんサッカーの出来る日々は楽しいです。でも、真っ直ぐに自分と向き合いながら、問うて過ごしてきた時間はとても濃く充実していました。なでしこジャパンキャプテンの熊谷紗希選手も「状況をいかに楽しめるか。それが自分の強さになる」とおっしゃっています。困難への向き合い方は自分次第。道のりは長く険しくても、暗闇ではなく明るさに満ちた道程をつくりあげていきます。

「今を生きる」
高校時代、監督から何度も伝えられた言葉です。復帰してサッカーが出来る毎日。楽しいと思っていたはずが、現実はそうではなくて「もっと出来たはずなのに、あの時怪我してなかったら」、怪我をする前の自分と比較し、うまくいかないことばかりでサッカーへ楽しく向き合えない日々がありました。しかし、高校の同期から「過去は過去、今は今。出来なくなったと思うんじゃなくて、前の自分を取り戻そうとするんじゃなくて、新たな自分を見つければいいんじゃない?」と言われ、そしてこの監督の言葉を思い出しました。もちろん、過去の自分を超えていくことは大切です。出来ないことから逃げるということでもありません。基準をどこに持っていくのか。今は今なんだから、過去の自分基準の物差しで作り上げた姿ではなく、今の自分基準の物差しで目標を捉えていくことが大切だと思います。個人的に最近は、初めてFWで出場したり、得点することや、攻撃的なポジションにつくことも増え、今までに無かったサッカー観を楽しんでいます。過去にとらわれることなく、今の自分基準の物差しで、高い目標を捉え励んでいきます。

さて、TEAM2019は関東リーグ前期、そして皇后杯予選を終え、思う様な結果が出ず、今まさに困難の時ではないでしょうか。この状況を一番理解しているのは私たちです。この状況を変えるのも私たちです。「変わらなきゃ」と思うのではなくて、「変わることが出来る、さらに強く生まれ変わることが出来る」、「こんな逆境から這い上がれるチャンスなんて今しかない!」と思うくらいの勢いがあってもいいのではないかと思います。
チームの一年において、またそれぞれの人生において、その一瞬、近くで見ればその状況は悲劇や困難かもしれません。でも遠く離れてみるとそれが喜劇へと変わるように、チームも人生も描いていくことが重要なのではないでしょうか。
主将・主務のリレー日記でも「変わり続ける」とあるように、私たちは変わり続けることで成長していきます。まずは、7月12日の早慶女子サッカー定期戦。皆様に生まれ変わる道のりを歩み始めた私たちをお見せできる最初の大舞台です。チーム一丸となり、日々全力を尽くして参ります。当日は、是非会場へ足をお運びいただき、温かいご声援の程、宜しくお願い致します。

拙い文章でしたが、最後までご精読ありがとうございました。

 

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