リレー日記

ユニバーシアードを終えて(2年工藤真子)

ホームページをご覧の皆様、こんにちは。誰よりもチーム想いで、いつもピンチを救ってくれる慶應の守護神こと、主将の野村智美からバトンを受け継ぎました、総合政策学部2年の工藤真子と申します。入部してから早くも3回目のリレー日記となりました。今回は、8月に開催されたユニバーシアード競技大会の体験談について、この場をお借りして書かせていただきます。

ユニバーシアードとは、国際大学スポーツ連盟が主催する総合競技大会で2年毎に世界各国で開催されます。17歳以上28歳未満の大学在学生に出場資格があり、プロ選手も出場可能で「学生の為のオリンピック」とも言われています。今年で29回目を迎えるユニバーシアードは台北で開催され、145カ国、11397名が参加の下、22競技273種目で金メダルを競い合いました。

その競技の中の一つにサッカーがあり、ユニバーシアード日本女子代表は、昨年12月から今年の5月まで計4回の代表候補合宿が行われました。セレクションでメンバーがどんどん絞られる中で、最終メンバーの20名に入ることが出来ました。高校の時は、世代別代表に選ばれていたもののU-17W杯世界大会のメンバーに最終的に選ばれず非常に悔しい思いをしました。だからこそ、今回選ばれたことは本当に心の底から嬉しくて、日の丸を背負ってまた闘えるという熱い思いで満ち溢れました。

そして8月9日にユニバーシアード日本女子代表は本大会に向けて活動を再開しました。選手・スタッフ総勢27名がチームの目標である「世界一」を再確認すると共に、日本代表として闘う責任と覚悟を心に強く誓い、4日間の国内合宿を終え13日に日本を出発しました。台湾に到着後、バスで選手村に到着すると現地の方々が温かく迎えてくれました。選手村は世界各国からの選手・代表関係者12000名が宿泊出来る施設で、何棟も連なる高層宿泊棟、24時間営業の巨大食堂、想像を絶する広さのフィットネスセンター、銀行や美容院、娯楽施設等、非常に快適でリラックス出来る環境でした。また、選手村では全145の国々が一緒に生活する為、選手村を歩くだけで沢山の国の人たちとすれ違い、まるで世界を旅している様な感覚でした。選手村の一番の見所は、何と言っても巨大食堂で、イタリアンや中華料理を始め、小籠包等の台湾グルメも用意される等、様々な国の料理を堪能することが出来ました。また、いつでも好きな時間に好きな分だけ食べることが出来ました。食堂では違う国の選手と一緒にご飯を食べる機会が多く、海外の選手と片言の英語と身振り手振りで交流を深めることが出来ました。また、1年の時に履修し自分自身一生使う機会がないだろうと思っていたマレーシア語で簡単な会話をし、マレーシアの選手たちと仲良くなれたのも非常に良い思い出でした。

そして19日に盛大なオープニングセレモニーで第29回ユニバーシアード競技大会が開幕し、大会が始まりました。女子サッカーはAからDブロックそれぞれに3〜4チームに分けられ、その各ブロックの上位2チームが決勝トーナメントに進出します。日本はCブロック(日本、ブラジル、コロンビア)に属し、初戦のコロンビア戦は14-0の大勝、予選2回戦のブラジル戦は1-3で敗れたもののCブロック2位で予選を通過しました。決勝トーナメントの1回戦はBブロック1位のメキシコで、結果は3-2の辛勝で準決勝へと駒を進めました。準決勝の相手は南アフリカで、結果は4-0の圧勝と最高のゲーム内容で決勝進出を決めました。その決勝の相手は何と、予選リーグで屈辱的惨敗を喫した因縁の相手ブラジル。悲願の金メダルを勝ち取るべく、予選の修正も含め考え得る準備に一丸となって取り組み、最後の最後まで諦めない気持ちで決勝に臨みました。結果は90分では決着が付かず延長戦に入ったものの、延長後半7分にブラジルにCKを与えてしまうと、これを頭で合わされて失点してしまい、0-1で試合終了。目標にしていた世界ーにはあと一歩届きませんでした。

「ブラジルは強かった。」試合を終えての率直な感想です。球際の強さ、圧倒的な足の速さ、ぶつかっても倒れない強靭なフィジカル、セカンドボールを拾う予測能力、相手の動きを見て判断する駆け引きの上手さ、そして最後に試合を決める勝負強さ。こうして試合を振り返ってみると様々な局面でブラジルより劣っていた部分があったからこの結果で終わってしまったのだと思います。試合後の表彰式で、ブラジルが盛大に喜ぶ姿は本当に悔しく、次こそは日本が1位の表彰台に立つ、と強く心に誓いました。幸い私は2年生なのでナポリで開催される2年後のユニバーシアードに選ばれるチャンスがもう一回あります。この大会を通じ、世界レベルを肌で感じ取ることが出来たし、自分の通用した部分、通用しなかった部分が明確になって、今一度自分自身のサッカーに向き合うことが出来ました。日々切磋琢磨を続け、何としても次回のユニバーシアード代表に選出されリベンジが出来る様頑張り続ける所存です。

また、「日本のサッカーは愛されている。」これは大会を通して非常に感じました。2011年にドイツW杯でなでしこジャパンが優勝してから日本の女子サッカーは他の国々からリスペクトされる様になり、実際にも現地まで足を運んで下さるアジア在住の日本人の方や、「ジャパン!ジャパン!」と応援して下さる海外の方が沢山いて、本当に愛されているなと感じました。特に準決勝で闘った南アフリカの選手は、決勝戦で日本のハチマキを巻いて応援してくれたり、更に決勝戦の試合後はロッカールームで涙を流す私たちに励ましの歌を大合唱してくれたりして、本当に感動し涙が溢れました。こうしてサッカーを通じて沢山の国と交流が出来、出会いが増え、自分の視野が広がり、素晴らしい体験をすることが出来ました。そして、最高のメンバーと素敵なスタッフに囲まれて世界一を目指し一緒に闘ったこの3週間は、私にとって忘れられない宝物となりました。

最後になりましたが、先日より関東大学女子サッカーリーグが再開しました。先週の第5節尚美学園大学戦では、関東リーグのリベンジを誓い臨みましたが、勝つことが出来ませんでした。「1部昇格」に向け、もう負けは許されません。その為に私に出来ることは、このユニバーシアードで得た沢山のことを試合で大いに発揮すると共に、誰よりも走り、誰よりも粘り強く闘い、毎試合の勝利を掴み切ることだと認識しています。その為の努力は惜しみません。絶対に「1部昇格」出来る様、チーム一丸となって日々精進して参ります。

長く拙い文章ではありましたが、最後までご精読していただきありがとうございました。今後共変わらぬご支援ご声援の程、宜しくお願い致します。