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2022.11.16 引退ブログ

『宝探しか、間違い探しか。』(4年 行徳のえ)

ホームページをご覧の皆様、こんにちは。

いつもソッカー部女子を応援していただき、誠にありがとうございます。

今年度学生トレーナーを務めました、法学部政治学科4年の行徳のえと申します。

同期の田中里奈は私が然もディズニー狂かのような言い方をしていましたが、パークBGMやパレード、アトラクションの音源でプレイリストを作って毎朝聞いている程度ですので、話を盛らないで欲しいです。

反対に、佳里に関しては狂っているという自覚はあります。

かりーーーん!!読んでるー??好きーー!!!!

さて、ついに今回が最後のリレー日記です。先輩方の言った通り、「4年間は長いようで短いようで、長いようで短かった」です。感慨深い気持ちでwordの新規ファイルを作成したものの、4年間が濃すぎるため、何から始めてどこに着地点を見出せば良いかわからないという予定外の状況に陥りました。迷子になりながら綴っていますので、纏まりも感動もない文章にはなってしまいますが、どうか最後までお付き合いいただけますと幸いです。

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大学1年生の春、練習参加した際にこのチームに強く惹かれたため、ソッカー部女子初の専任学生トレーナーとして入部しました。

その後、全力で頑張るチームメイトを見る中で「もう一度サッカーをしたい」という欲が生まれ、色々ありましてプレーヤーに復帰できることとなりました。

ピッチに帰ってくるという形で私の2年目は幕を開け、そこからキーパーとしての夢、そして同期で叶えたい夢を追いかけ続けました。

キーパーとしての夢は、「守護神」と呼ばれる存在になり、チームを勝たせられる選手になること。

同期で叶えたい夢は、みんなで一緒に西が丘の景色を見ること。

結果として、どちらも実現することはなく引退を迎えることになりました。

上にあげた2つの夢以外に私が立てた目標はいくつもあります。

スタメンを取りたい。早慶戦に出たい、勝ちたい。全国大会に行きたい。

同期5人全員でピッチに立ちたい。かっこいい先輩になりたい。信頼されるチームメイトになりたい。誰かの記憶に残る選手になりたい。

ここでついにサッカーから離れる私にとって、たくさんの夢たちはついに叶わぬ幻となりました。

どれもこの4年間、あるいはサッカー人生を懸けて追い求めてきたものです。もちろん、悲しさ、悔しさはあります。

「あの時こうしていれば」

ソッカー部員の中でも共感できる人はいるかも知れません。

私も、理想を追いかけて入部したのに、箱を開けてみれば結局夢は叶えられていません。

順風満帆とは言えない現実。そのような状況の中で、人は何が間違いで、どこを正すべきなのか、という視点から個人やチームを見つめ、問題解決、現状打開に努めようとします。

ちなみにここでいう“間違い”とは、選択肢にAとBがあったとして、Bを選択した場合に、結果として自分やチームの成長に繋がらなかったり、目標から遠ざかってしまったりすることを指します。

粗相のことではないので部員の皆さんは特に定義の解釈違いにはお気をつけください…

プレーを反省したり、行動を省みて何がダメだったかを吟味して次に繋げるということは非常に重要です。でも、現状分析やら目的逆算やらをしても答えが見つからず、私がここで過ごした4年間は、間違いに対して苦しさを感じ、悔やみ、涙を流し、そんなことばかりだったと思っていました。

しかし、引退を前にして間違い探しの冒険ではなく、宝探しの冒険であったと気がつきました。

読んでいる方は、「なんだなんだ、どういうことだ?」と思われたでしょう。私も上手く言葉にできないのですが、引退前にふと思ったのです。

私はよく完璧主義だという風に周りの人から言われます。自分でもそう思います。完璧“主義”なだけで結果は伴っていませんが。

目標達成できなかったこと、思い通りに行かなかったこと、間違えたことばかりに目を向けてしまっていて、その過程で手に入れたものに目が向いていませんでした。しかし、この4年間で出会いや価値観、経験値、素晴らしいものを得られました。

まさに沢山の宝に出会うことができたと、強く思います。

私はこのチームに入ってまず「サッカーができる幸せ」を見つけました。

学生トレーナーとして選手を近くで見守っているとき、サッカーができるということが当たり前のようで実はとても恵まれていて、本当に幸せなことなのだなということを実感しました。

怪我をしていた選手の可動域が広がっただけでも踊りたくらい嬉しいし、走っているところをみて少し泣きそうになったこともあります。選手がピッチに帰ってきてくれたときの喜びはとても言葉にはできません。

「なんで今」というタイミングで負傷してしまったり、復帰しても痛みを抱えながら満足にプレーできず、イメージと違う現実に直面している選手もいます。

当たり前の幸せはいつ奪われるか分かりません。ならば自分はプレーしている選手もリハビリしている選手もみんなができるだけ笑顔でいられるようにしようと、それが自分の役目だと思っていました。

そして慶應という「巨人の肩の上」で見られた景色がありました。

ソッカー部というチームはOBOGの皆様が積み重ねてきてくださったものが根幹にあります。この素晴らしい環境のみならず、部員の中に伝統と意志が脈々と受け継がれています。OBOGの方々と直接交流させていただく機会はコロナ禍により減ってしまいましたが、先輩方が繋いで、残したものがあるからこそ慶應は慶應でいられるのだと、ソッカー部にいるとそう思いましたし、そんな素晴らしいチームにいられることは名誉だと思いました。

“巨人の肩の上に立つ”ということわざは複数の解釈がありますが、ここでは「先人の成果や知識の上に新しい成果が生まれる」と定義します。

今年はチーム目標を達成することはできませんでした。肩の上で立ち上がれたとは思いません。しかし、この経験を力に変えて、そこからの景色を見るだけではなく、さらなる高みの景色を求めて、いつか後輩たちには立ち上がってほしいなという風に思います。どんな景色が見えたか、教えてね。

「GK陣と出会い」も私にとっての宝物でした。

ゴールを守りゴールを奪うため、日々悩み、考え抜き、動画を見て研究し、反省し、きついフィジカルにも耐え、自分の下手さを思い知らされるというハードな毎日ではありましたが、不思議と心底楽しかった。それら全てが自らの成長に繋がっていると実感できていたからでしょう。あと、一説によるとゴールキーパーはドMが多いらしいのでそれによるところもあるかも知れません。

しかし何より力になったのは切磋琢磨し合える関係のGK陣がいたからだと思います。

まず明日香。

真面目さと適度な愛嬌と憎たらしさを兼ね備えた彼女はとっても可愛い後輩なのですが、同時に負けられないライバルだと勝手に思っていました。尊敬できるようなかっこいい先輩ではいられませんでしたが、それでも一緒にサッカーをやってきてくれて感謝しています。全てを文章にするにはとても私の手首が持たないのと長すぎて外部発信班から総ツッコミを受けそうなので、いつかスイーツ食べ放題にでも行って語り合いましょう。

そして素晴らしい人間性を持った男子部GK陣にも出会えてよかったです。

昨年卒業された瑠架さん、新里さん、荒さん、川村さん、隆さん。現役の颯梧、将太、秀太くん、勝又くん、市川くん、我空くん、千葉くん、根津くん、健くん、ユンテくん。

皆さんの意欲的な姿勢に刺激を受け、優しさで成長させてもらいました。

そしてGKコーチ陣。

直接ご指導いただいた高橋さん、藤川さん、陳さん、宏さん、荒さん、託見くんの六人のGKコーチの存在はとても大きかったです。

キーパーというのは一人一人違うGK理論を持っています。それをコーチの立場から押し付けたりせず、でもわかりやすく言語化して選手にとってベストな形を一緒に探す、というスタンスで指導してくださったGKコーチ達がいたからこそ、私はキーパーが楽しくなったし、サッカーがもっと好きになれたのだと思います。素晴らしいGKコーチ達に出会えて私は本当に幸せでした。

GK陣本当に大好きです。ありがとうございました!

字数の関係で本当は端折りたいのですが、「書いて書いて」とうるさい後輩がいるので書きたいと思います。長くなってしまってごめんなさい。

いつだってすぐそばにいて、くだらないことをずっと話せて、お風呂に一緒に入ったり、食堂でみんな一緒にご飯を食べたり、虫に振り回されたり、眠い目を擦りながら積み込み/積み下ろしをしたり。

一緒に過ごした時間はなんでもない日常のワンシーンだけど、それでもかけがえのない思い出。

私が入寮した日から「寮生」は大切な存在でした。

すでにパティシエの才能を感じさせる硬い椅子の先駆者孝穂さん。虫だけは本当にダメなフェイ。一生かけても勝てる気のしない佳里。末っ子気質とお姉ちゃん気質を併せ持つ莉子。しっかり者の長女なのに一番甘えん坊な絢弥。とにかく眠過ぎて稀に方言が出ちゃうけど全部可愛い芹。

みんなと一緒に寮生活を送れてよかったです。最高でした。ありがとう。

このチームで「他者という存在の大切さ」にも気が付くことができました。

この部活では稀に言い合いや喧嘩という現象が起きます。私も初めは自分に向けられた言葉を素直に受け入れられなかったり、どうしても相手の行動や意見に共感できなかったりしましたが、この部活にいると自分の成長のきっかけをくれるのも他者だということに気がつきました。相手は自分と違う人間なので必ずしも全てを理解し、共感できる必要はありませんし、ぶつかり合ってもいいです。しかし他者の視点は、時に強引に自分の価値観や可能性を広げてくれます。自分に変化や成長のきっかけを与えてくれる存在です。自分と真っ直ぐ向き合ってくれる人ほど貴重な存在はいません。

あと、一緒に話したり、ご飯を食べたり、くだらないことで一生笑っていられるような存在がいたことも

そういえば、同期の話も欠かせませんね。

よく、私たちの学年は「仲が悪い」という風に言われます。確かに距離感は常に遠目でしたけど。

私たちの学年は全員性格も特徴もプレースタイルも価値観も背景もバラバラです。ミーティングでも基本的に意見が全員ぴったり合う、ということはありませんでした。側から見たら「仲悪い」のかも知れませんし、決して全員が仲良しとは言えないと思います。

ですが、全員バラバラの価値観を持っていたからこそ互いに高め合えて、話し合いでもぶつかってより良い結論を導き出すことができたのだと思います。唯一「サッカー好き」という共通点があっことも功を奏したのでしょうか。結果的には一番信頼できる存在になっていました。

途中で同期が抜けてしまったりということもありましたが、その子も含めて今の私たちの学年があるし、この人たちと出会えてよかったなぁとつくづく思います。

それでは、最後にこの同期たちの紹介をしたいと思います。

私が2年次に書いたリレー日記でも同期紹介をしたのですが、その時は4年の姉、田中里奈がまだ入部していなかったため、最後に改めて同期の紹介文を書かせていただきたいと思います。

髙橋佳里

中盤の要であり、私の心の要である。可愛い目をしているが、その目には広い視野と高い戦術眼が備えられている。可愛い顔をしているが、試合中には誰よりも鋭い顔立ちで相手の守備の綻びを突くプレーを見せ、自分の間合いに侵入してきた相手を根こそぎ刈り取っていく恐ろしい能力の持ち主だ。私なんて普段隣を歩くだけで刈り取られている。彼女は可愛いとかっこいいを併せ持つので、出会った人が行き着く先は“ギャップ萌え”一択である。とか言っていると照れた彼女に胸ぐらを掴まれそうなのでこれくらいにしておきます。

田中里奈

彼女はスピードとパワーと関西弁を活かした勢いのあるプレーでチームの攻撃に流れをもたらす。チームの在籍期間は歴代で最も短いのでは?と思うほど入部の時期は遅かったが、あれ1番長くいる??と疑ってしまうほどチームに溶け込むのも早かった。それは彼女の人柄ゆえだろう。常に傾聴の姿勢を保ち、他者の意見を受容しながらも自分の考えを真っ直ぐに伝えてくれる素直で優しく聡明な彼女の存在は、間違いなくTEAM2022にとって大きな存在だったと言える。しれっとチーム屈指のビジュアルの良さを誇り、しれっとハイスペックな要素を持ち合わせすぎている彼女は、その純粋さゆえにボケとツッコミが苦手である。関西弁なのに!

秦野くるみ

ラインなどのチャットで語尾を伸ばす際、“ー”か“〜”のどちらかの記号が使用されることが多いと思うが、彼女は何があっても常に後者の“〜”を使うような、細かいところに性格の柔らかさが出てしまうタイプの人間だ。別に語尾を伸ばさなくても大丈夫なときでさえ“〜”を使ってしまうのだから、相当柔らかい性格をしている。ほんわかとしたオーラを纏っている彼女だが、反面、ピッチ内ではキレキレなドリブルと弾丸シュートで常に相手ゴールを脅かし続けた。ある日の学年ミーティングで「くるみが副務、ありじゃね、、、?」と全員が呟いたあの瞬間から彼女は大きな変貌を遂げ、チームのためにピッチ内外において尽くし、サッカーに真剣に向き合ってきた。実はこの学年で一番のサッカー小僧である。

ブラフフェイ

TEAM2022の顔。昨シーズンは怪我に苦しめられたが、後期の中央学院戦にてファーストタッチで得点という衝撃ゴールで復帰戦を飾り、その後も前線に立ち続け圧倒的な存在感で相手のバックラインを脅かした。常に闘志を滾らせギラギラしているが、実はかなり思慮深く、しばしば考え過ぎてしまうこともある。家族と飼い犬、飼い猫を心底愛するという深い愛の持ち主でもある。イケメンで要領もよく、英語も話せてしまうというハイスペックさを誇るが、どうしても虫はダメだし、親父ギャグも私にしかウケないのでそこだけちょっと残念である。常に成長を求め血の滲むような努力を継続する唯一無二のストライカーブラフフェイの名前は、きっと将来世界に轟くだろう。フェイ、先にサインだけもらっておいてもいい??

ここまで同期の紹介をさせていただきましたが、私はこれだけわかりやすく同期のことが好きなのに、4人とも5年後くらいにはうっすら私のことを忘れていそうです。頼むからできるだけ覚えておいて欲しいです。頼むから。

他にも書きたいことは沢山あるのですが、すでに読む気が失せる長さになってきているので割愛させていただきます。心の中の宝箱にしまってあるので、聞きたいなという人はぜひご飯だかディズニーだか舞浜だか何かに誘ってください。

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次は私が愛して止まない髙橋佳里にバトンを託します。

私からの愛が重すぎるので最近胃もたれを起こしているらしく、物理的距離を感じます。

自覚はありますが、好きなものを好きでいることの大切さを教えてくれたのは君だと言いたいです。

冗談は抜きにしても、彼女ほど愛されるキャラクターも珍しいのではないでしょうか?

天性の愛嬌に加え、献身的なチーム愛と圧倒的な技術の高さで見る者を虜にし続けたTEAM2022の副将が最後に何を語るのか。私の名前はリレー日記に出てくるのか。楽しみです。

最後となりますが、多くの方々の支えがあってTEAM2022はここまで戦い続けることができました。

ソッカー部女子を応援していただいた皆様、本当にありがとうございました。

今シーズンは目標を達成することはできませんでしたが、勝利の味を知った後輩たちが来年以降もワクワクさせてくれるでしょう!

今後ともソッカー部女子に暖かいご支援、ご声援の程よろしくお願いいたします。

 

 

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