2025.05.13 部員ブログ
『試練を楽しめ』(1年 森原日胡)

リレー日記をご覧の皆様、はじめまして。
早朝から満員電車に揺られながらも、変わらぬ笑顔で「おはよう」と声をかけ、日々の出来事を楽しそうに話してくれる同期の山田葵からバトンを受け取りました、総合政策学部1年の森原日胡です。
最近、葵の大好物を知り、いつか絶対にご馳走して「美味しい」と言わせようと密かに燃えています。葵、楽しみにしていてね。
高校3年の春、本塾受験を決心し、入学する前から読んでいたこのリレー日記。リレー日記の一語一句から溢れ出る先輩方の熱い想いは、ソッカー部への憧れを強くさせ、受験期の私を何度も奮い立たせました。そして、慶應ソッカー部女子に入部した今、何を書こうかすごく悩みましたが、今回、初めてのリレー日記ということで、私のこれまでのサッカー人生を振り返りながら、これから始まる4年間への思いを綴らせていただきたいと思います。拙い文章ではありますが、最後までお付き合いいただけますと幸いです。
私は小学1年生の頃、兄の影響でサッカーを始めました。男子に混ざってサッカーをすることに何の躊躇いもなく、周りの大人から女の子扱いされることが悔しくて、とにかく負けん気の強い子供だったと思います。父はサッカー経験者ではありませんでしたが、私たち兄妹のためにサッカーの本を買って熱心に勉強し、足元の技術の大切さを教えてくれました。父の買ってきた本のドリブルトレーニングを何度も練習しては父にチェックしてもらい、兄と進度を競っていました。どこに出かけるのにも近くに公園があったらサッカーが出来るかもしれないからとサッカーボールを持っていくほど、典型的なサッカーバカ少女だったと思います。
小学1年生の時にサッカーを始めてから13年。この13年間を振り返ってみると、偶然とは言い難いほどの数々の“縁”のおかげで今の私のサッカー人生があると強く感じています。時に弱気になってサッカーを辞めたいと思ったこともありましたが、続けていたからこそ出会えた人達がいて、サッカーを通して成長することが出来たからこそ、恩返しがしたいという思いが芽生えました。たくさんぶつかり合いながらも同じ目標に向かって進み続けた仲間達、たくさんの機会を与えてくださった方々、サッカーの楽しさを教えてくださった恩師の方々、直接的な関わりはなくても日々応援してくださっている方々。
まだまだ私のサッカー人生は続きますが、この場を借りて改めて感謝の気持ちを伝えさせていただきます。
特に私にとって高校3年間は、仲間と共にサッカーに捧げたかけがえのない3年間でした。心の片隅で少しばかりの憧れを抱いていた「キラキラJK生活」を捨て、サッカーで始まりサッカーで終わる日々でした。高校1年生から実家を出て、初めての寮生活が始まり、朝練、午後練の部活動と部員と一緒に受ける毎日の7時間授業。入学当初の私の生活は、充実していたと綺麗な言い方が出来るようなものではなく、息をつく暇もない、必死に食らいついていく、そのような毎日でした。学校でもサッカーでも寮でも一日中同じ仲間と一緒に過ごす生活は新鮮で、度を超え過ぎた元気集団である最高の同期と巡り合い、ことあるごとに学年ミーティングを開催することで繋がりを強め、私自身もしんどい時に何度も同期のパワーに救われていました。
私が作陽高校を選んだ理由の一つに「池田監督(通称ゴピさん)にサッカーを教わりたい」という思いがありました。入部してゴピさんの下で日々愛のある熱血指導を受け、サッカーの面白さを知り、日々新しい自分になっていくことが嬉しくてたまらなかったのを今でも強く覚えています。「もっと上手くなってゴピさんに成長した姿を見てもらいたい!」という思いが私の原動力だったのかもしれません。ゴピさんはいつも、私の隠れた闘志を燃やし、常に高いレベルを示し、ワクワクさせてくれる、そのような存在でした。私がゴピさんの言葉の中で特に強く印象に残っている言葉。それが、このブログのタイトルにもある「試練を楽しめ」という言葉です。「楽しい試練はない。だけど試練を楽しむことはできる。」何か成し遂げたいことに向かって努力する時、目標に向かって進もうとする時、数々の試練が降り注いできます。その試練は決して楽しいものでも楽なものでもありません。しかし、自分の捉え方によってはいくらでも楽しむことが出来る。どんなに追い詰められた状態でも、その状況に身を置くことが出来ていることを目一杯楽しむ。そして自分はまだまだ出来ると奮い立たせる。この言葉は、悩んでなかなか進めない私の背中を押してくれる、宝物のような言葉です。
これからの大学4年間、そして、その先の人生においても、きっと数えきれないほどの試練が私を待ち受けていると思います。けれど、どんな試練も楽しむ気持ちを忘れず、向き合うことから逃げずに一つずつ確実にクリアしていきます。
先日の開幕戦で憧れのユニホームに袖を通してプレーをしたものの、開幕早々、負傷により一時的な離脱となってしまいましたが、これも私に課せられている試練であると感じています。この期間を自分自身の体と向き合う良い機会と捉え、1日でも早く治してピッチに戻れるよう取り組んで参ります。再びピッチに立ち、献身的なプレーで得点に絡み、チームとして掲げている「一部昇格」を成し遂げられるよう全力を尽くします。まだ入部して間もないですが、この組織に加われたこと、恵まれた環境でサッカーが出来ていること、応援してくださる方々がいることに心から感謝してプレーすることをここに誓います。
次は常に冷静さを保ちながら、ピッチでは守備の要としてチームを支える頼もしい先輩、2年宮嶋ひかりにバトンを託します。拙い文章でしたが、最後までご覧いただきありがとうございました。今後とも、慶應ソッカー部女子へのご支援ご声援のほどよろしくお願いいたします。

