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2022.08.17 部員ブログ

『強くなったと言いたい』(2年 岩瀬絢弥)

リレー日記をご覧の皆様、こんにちは。

真面目な性格で面倒見もよく、同期の中ではお姉さん的な存在である大井沙羅からバトンを受け継ぎました、商学部2年の岩瀬絢弥と申します。沙羅は私にはない魅力をたくさん持っていて頼りにしていますが、みんなの前で発言するときだけは声が急に小さくなり頼りなくなります。部室での声の大きさは彼女も負けていないので是非そんな一面もみんなの前で見せてもらいたいものです。沙羅とまた一緒にプレーできるまでずっと待ってるよ。

今回は、この1年間で私が見た景色、得たものについて綴らせていただきます。同じソッカー部にいるのだからみんな同じものを見ているのではないか、と思う人もいるかもしれませんが、同じ景色でも感じ方や立場によっては違うものに見えることがあります。昨年は私にしか見ることのできなかった景色が多かった分、色々なものを得ました。拙い文章ではありますが最後まで読んでいただけたら幸いです。

私は昨年6月に膝を負傷し前十字靭帯断裂と診断されました。初めての手術、入院、リハビリと現実味のない言葉だけを病院の先生から言い渡され、何も実感が湧かず受け入れることができませんでした。何の覚悟もできていないまま手術が終了し、動かせなくなった膝を見てやっと怪我と向き合わなければならない事実を自覚しました。病室では自分よりずっと長い期間入院している人や自分の怪我や病気に向き合っている人を見て、いかに自分がちっぽけだったかを思い知らされました。

リハビリ期間中もリーグ戦は続きました。試合を重ねるごとにアップ準備の手際が良くなり、試合中の仕事の効率も上がり、カメラの腕も着実に上達していきました。しかしどこかチームの一員になりきれていない、この組織の外にいるような気がしてなりませんでした。特にチームが練習している間、トレーニングルームでリハビリをしているときはすぐ目の前にあるピッチがはるか遠くにあるように見えました。

そんな中、あるホーム戦で私がいつものようにグラウンド入り口で観客の検温と消毒、マッチデイとプレゼントの配布を行なっていると、相手チームの保護者の方に「慶應さんは親切で素晴らしいですね。」と褒めていただきました。それまで私はどこか不貞腐れていて、勝手に自分が作り出していた疎外感から自分のことを最優先に考えていました。しかし、この言葉をきっかけに、自分がチームに貢献できる形は他にあるのではないかと思うようになりました。マッチデイやプレゼント作りをしていたのは先輩たちで自分はただ配っていただけ、このことに気づき自分の無力さを実感しました。同時に、自分がこの組織にいることを誇らしくも思えました。少し大袈裟かもしれませんが、当時チームを客観的に見ていた自分だったからこそ気付けたことでした。そして、これがまさにTEAM2021のスローガンでもあった、「人の心を動かす」ことだと感じました。それからはプレーで示すことができない分、チームに対してどう貢献するのか、私の存在価値はどこで示すのかを常に問いながら行動に移していきました。結果的にチームの役に立てたかは分かりませんが、この期間は確実に私を成長させてくれました。

そして今シーズンの初めに復帰することができました。リハビリ中私にとってはただのランニングコースだった人工芝がやっとサッカーグラウンドとなり、邪魔な置物となっていたレガースも今では毎日洗わなければいけないほどです。復帰してからは公園で遊んでいる小学生と同じくらいサッカーを純粋な気持ちで楽しめています。(実際に私のことを小学生だと揶揄ってくる人もいますが、あながち間違っていないのかもしれません。)何の不自由もなくサッカーができるこの環境に改めて感謝するとともに、サッカーから離れた時期を経験したからこそハングリー精神を忘れずにプレーしていきたいと思います。今の自分だから見えるもの、出来ることを表現していきます。

私はこの1年間で視野が広がり、たくさんの人の支えがあって成長することができました。怪我から復帰した人は皆「怪我をしたから強くなれた」と言います。しかし私はまだこの言葉は言えません。それは、ここに書ききれないほどリハビリ期間に得たもの、蓄えたものが多かったからです。それらを余すことなく自分の中で消化し、自分のものにしていきたいと思います。もちろん強くなったと思えることもありますが、まだまだ自分に期待したいです。いつになるかは分かりませんが、怪我をして良かったと胸を張って言えるように更に強くなります。

次は昨年同じく大怪我でチームを長い間離脱し、一緒にリハビリを乗り越えた3年山本華にバトンを託します。彼女とは、一緒に競輪選手に転向するか悩むほどリハビリのバイクを漕ぎました。また、筋トレをしながら大腿四頭筋に名前をつけ、育成ゲームのように可愛がっていたのが懐かしく思えます。今考えると2人とも正気ではないですね。チームのムードメーカーである彼女が何を語るのか楽しみです。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。後期リーグ戦に向けて良い結果を残せるよう、チーム一丸となって精進して参りますので、今後ともご声援のほど宜しくお願い致します。

 

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