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2023.05.29 部員ブログ

『もう、負けたくない』(1年 野村亜未)

リレー日記をご覧の皆様、初めまして。

中高時代から変わらず、現在でも赤ちゃんみたいに甘えたりしてくる一面と、試合になると安定感を発揮し、プレーする一面を持つ、同期の野口初奈からバトンを引き継ぎました、総合政策学部1年の野村亜未と申します。

初奈、早く怪我治してあみに最高のアシストしてね。あと、いつも食べてる干し芋ちょっと分けて欲しいかも。

今回は初めてのリレー日記ということで、私のこれまでのサッカー人生を振り返っての想いと現在の想いについて綴らせていただきます。
私には2つ上の兄がいて、小さい頃からずっと兄の真似をしたりくっついてばかりいました。そんな兄の影響を受けて、年長生の頃からサッカーを始めました。最初は、ボールを蹴ることよりも尻尾取りが楽しいという理由で週3回の練習に行っていました。しかし、いつからか「試合に勝ちたい。負けたくない。」という思いに変わりました。それは、小学2年生の時に経験した挫折や恩師である監督との出会いにあるのだと感じています。

サッカーに本気で向き合い、上を目指したいと思ったことをきっかけに、女子サッカー界の強豪校である十文字サッカー部に中学から入部しました。何も考えず、ひたすらがむしゃらに頑張り続けることが取り柄だった私は、入部してしばらくでスタメン争いに加わりました。けれど、部活動という慣れない環境の中で勉強と両立することは、そう簡単なことではありませんでした。夜遅くに帰宅し、翌日は早朝から練習の日々。何度も辞めたいと思いましたが、「大好きなサッカーから離れたくない」という思いがいつも私の胸の奥にありました。怪我をした時も、ピッチに1日でも早く立ちたい一心で家族と幾つもの病院をはしごしました。リハビリ中は復帰に備えた筋トレや走りを、復帰後はブランクを取り戻すため、練習の質にこだわりました。手を抜くことなく、這い上がろうと誰よりももがき続けてきたということは自信を持って言えます。そして、その甲斐もあって中学3年生の集大成、サッカーでは2年ぶりの全国出場でベスト16、フットサルでは最多得点者で全国優勝を果たしました。

そして、コロナから始まった高校時代。自粛生活、部活動停止、インターハイ中止。当たり前の日常がなくなり、当たり前のサッカーがなくなりました。部活動ができない間は、オンライン授業が終わるとすぐ家を出て近くの公園に行き、一人でボールを蹴る毎日でした。そこで、小学校の時の友人や先輩、元所属チームの後輩達など、多くの方々との出逢いが、私の、色の無くなりかけていた世界に彩を与えてくれました。公園で出会った子供達の保護者の方々が結成してくださったフットサルチーム「チームアミーゴ」の総監督に私を任命してくれたこと、「女子だから」という差別を一切せず一緒にサッカーをしてくれた同い年の男の子達や先輩、たくさんの人に支えられて今の私があるのだと実感する毎日でした。
コロナが落ち着いて、部活動が始まってからは試練の積み重ねでした。高校1、2年生時のインターハイ・選手権は関東大会予選敗退。先輩たちの泣き崩れる姿を何度も目にし、その度に「次こそは。もう負けたくない。」と気持ちを入れ直していました。高校3年生になってから、監督も変わり、厳しくも、愛のある指導で自分達に正面から向き合い、私が小学生時代に目を輝かせながら見ていた真の「高校サッカー」を経験しました。正直、辛くて逃げ出したい時もありました。しかし、上手くいかない時も見捨てず、私の可能性を信じ続けてくれた監督やチームメイト、自分達を信じて最後の最後までついてきて一緒に闘ってくれた後輩達がいたから、充実した高校生活最後の368日間を送れたのだと思います。言葉では伝えきれないほど、感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとう。
高校生活の中で後悔があるとしたら、「怪我で出られなかった仲間に金メダルをかけてあげられなかったこと」です。私達は、インターハイ、ファイナルズ、選手権の3大会全て銀メダルで幕を閉じました。自分が試合に出られなくても、チームのために動き、寄り添い続けてくれた仲間に申し訳なさが残りました。その後悔を晴らすべく、大学でもサッカーを続ける選択をしました。

慶應ソッカー部女子という、チーム愛の溢れる組織の一員となり、約1ヶ月が経ちました。プレシーズンの練習試合は勢いがあり、負けた試合の方が少なく、シーズンへの期待は大きかったです。しかし、シーズンが始まって5試合、勝てていないのが現状です。この状況を変え、チームで掲げた「一部昇格」の目標にどれほど近づけるか。一人の力だけでは達成できないこの目標に、チーム全員がどれほどベクトルを揃えて日々の練習に励んでいけるか。中高時代とは、異なる環境やメンバーではありますが、同じ目標を目指していることには変わりなくて、だからこそできることはたくさんあります。その、可能性に満ち溢れているこの環境でできているサッカーがすごく楽しいです。だから、このメンバーともっと上に行きたい。そのために最善の準備をし、怪我で出られない選手の思いも背負い、全身全霊で闘い試合に勝つ。それが、チームの目標を達成するために私が出来る唯一の手段なんです。自分のプレーで誰かの心を動かせるような、誰かの「原動力」になれるような、そんな選手でありたいと思います。

何度も挫けそうになって、サッカーが楽しいのかわからなくなって、自分がやってきたことに自信を持てなくなった時もあったけれど、今思えばそれらは全部自分を強くしてくれたのだと実感しています。
そして何より、毎日1番近くで私を支え、甘えたようなことを言えばしっかり叱ってくれる、そんな家族の存在が大きかったです。
最後になりますが、今まで関わってくれた全ての方々への感謝を、「勝利」という結果で恩返しすることをここに誓い、私のリレー日記とさせていただきます。

次は、大人しそうに見えてちょっと毒舌で、でも優しくて、とても頼りになる同期の福島日和にバトンを託します。
長く、拙い文章ではありましたが、最後までご覧いただきありがとうございました。

今後とも、慶應ソッカー部女子へのご支援ご声援のほどよろしくお願いいたします。

 

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